水より烏龍茶

日々思いついたことや考えたことを書き散らす

「ログライン」という道のりは続く

「LAWSON presents 夏川椎菜 1st Live Tour 2019 プロットポイント」大阪公演千秋楽に参加しました。

今回の参加の意味合いは「答え合わせ」だったんですが、先に総括してしまうと大分わかりやすい形で答え合わせをさせてくれたな、という感じです。

 

 こういう心持で臨んだのですが、半分正解で半分間違いみたいな。いろいろと話したいことがあるんですが、ここ喋りたい!のポイントがあるのでそこに沿って点で話していってまとめ、としようと思います。過去公演参加した人からしたらいや、わかり切ってるけど…みたいな話多いと思いますが今日一回ポッキリだったので許してください。

 

◆構成の話

最初の方で「ログライン」というアルバムを表現したライブをする(アヤフヤですが要旨はこんな感じだった気がする…)と宣言されており、終わって振り返るとなるほどと納得。セットリストはこんな感じ。

01.グレープフルーツムーン

02.ラブリルブラ

03.Daisy Days

04.フワリ、コロリ、カラン、コロン

05.シマエバイイ

06.キミトグライド

07.イエローフラッグ

08.gravity

09.ナイモノバカリ

10.ステテクレバー

11.パレイド

12.ファーストプロット

EN

13.グルグルオブラート

14.ロジックルーパー

15.ワルモノウィル

16.HIRAETH

17.キタイダイ

18.チアミーチアユー

 

これ、曲名だけ見るとピンと来ないんですが、EN前とEN後で明らかに雰囲気が違うパート分けでした。公演としては「ログライン」の世界観を表現することに徹し、EN後に夏川椎菜さんの思うみんなが楽しめるライブとしての曲構成。感覚的なイメージですが、EN前までがメインイベント、EN後が後夜祭みたいな印象でした。後夜祭という表現については後で詳しく述べますけれども、軽音サークルの卒業ライブみたいな青臭さのようなものを感じた故です。

オタクライブではすでにお約束となってしまっている確実にもたらされるアンコールを上手く利用した構成だなあと感じました。なんでまたこんなのをすぐにパッと頭に浮かんだかというと同じようなことを最近ツイートしてました。

 

 やっぱ「ログライン」というアルバムのメッセージ性の強さは作品としての強度を出していますが逆に言えばピリオド、終点にもなりうるのでそこからの第二幕開始のエンジンとして「Ep01」が投下されたと考えるのが自然かと。

ファミ通のインタビューでもライブは「ログライン」の世界観をメインとし、Ep01の曲はあくまで今ライブにおいては主要パートでないとされています。

 

――このミニアルバムを経て、ライブツアー“プロットポイント”が9月25日から始まります(※このインタビューはツアー開始前に行いました)が、『Ep01』の曲も歌われるのでしょうか?

夏川『Ep01』の曲も歌う予定ではあるのですが、あくまで今回は『ログライン』のライブというか、『ログライン』を経てのライブというイメージが強いので、『ログライン』をたくさん聴いて物語を想像してきてくれたらなと思います。

 “プロットポイント”は『ログライン』制作時に考えていた私の妄想を実現する目的でやっているようなライブになっていて、「ファーストプロット」で語っていることを表現できたらいいなと思っています。ああいう形でライブをするのは最初で最後なんじゃないかなと思うので、ぜひ楽しみにしていただきたいと思います。

また、セットリストに記載はされていませんが、EN前のパートでは幕間劇のようなパートがパレイドのオルゴールverと共に繰り広げられます。少ない持ち曲の中で、テーマは似たようなベクトルだけれども連続するには違和感が。といった問題を解決するためのパートです。

幕間劇で出てくるパンダ(の着ぐるみ)、11曲目のパレイド前と曲中の演出で「パンダ≒夏川椎菜」の比喩表現が為されます。このタイミングだとそう感じていたのですが、後のMC内容とそれ以前の幕間劇の内容から、パンダの着ぐるみが象徴するのは夏川椎菜の中でも「夏川椎菜自身が『大嫌いな』夏川椎菜」だという風に解釈しました。

後半のMC、「自分にしかできないことがあると気づいたこと」「大好きな自分と大嫌いな自分がいるが、大嫌いな自分の存在のおかげで成長できていること」を吐露していました。「ログライン」も「Ep01」も内容としては自己を見つめ直した内容になっていることは、同じくファミ通の「ログライン」に関してのインタビューで言及されています。

 

――(『ステテクレバー』の歌詞を拝見して)……そうですね。斜に構えるような内容というか。

夏川なんだ、この小生意気な娘はみたいな(笑)。

――いやいや。でも、この歌詞には若干ケンカを売っているようなイメージありますよね(笑)。

夏川そうですね、各方面にケンカ売っている(笑)。でも、それもそれで私だから、隠すものじゃないなと思ったんですよ。なんか漏れ出ているわけですし(笑)。隠しても意味がないというか、どちらも嘘じゃないというか。同じ人が書いたとは思えないくらいのものですけど、『ファーストプロット』も私の気持ちだし、『チアミーチアユー』も私の気持ちだし、『ステテクレバー』も私の気持ちですから。

 想像の域を超えないので断言はできませんが、思い通りに為し得ないことに対しての気持ちとの折り合いは、アルバム制作やその反響を通じて格段に進んだのかもしれません。ファーストプロットを歌い終わり、パンダの着ぐるみと手をつなぎながら奥へ捌ける夏川椎菜さん、あまりにも概念が過ぎました。

 

◆それぞれの曲について 箇条書きにて。

グレープフルーツムーン

・立ち合い「一曲目!?」という驚きはあったものの、「ログライン」という世界観、ひいては今までの道筋という意味合いを考えれば一曲目に来るのはまあ当然か…という落ち着き。

・『パパとママが眠ったらこっそり出ておいでよ』

→天才

 

「シマエバイイ」

・一番聞きたかった曲。ステージパフォーマンス的には割と動きなかった。

・追加イントロは神

 

イエローフラッグ

・見たことがないので余程のことは言えないんですがめちゃくちゃ過激じゃない上坂すみれさんみたいだなって思いました

・この曲を軸にライブの仕掛け等考えたとか。旗は良いですね、これはマジ。

 

「gravity」

・アルバム前の曲だとキャラソンっぽくてこれが一番好き。

 

「ステテクレバー」

・イントロバケモン

 

「パレイド」

・人間賛歌じゃなくてどこまでいっても『彼女の』歌であって、それに心を寄せたり寄せなかったりする箱のようなもの

ameblo.jp

 

「ファーストプロット」

・自分だからこそできることがあると気づいた上での『君の歌もいつか歌えますように』

 

「ロジックルーパー」

・「Ep01」で一番好きな曲。僕はなんだかんだで斜に構えてステップ踏んでるような夏川椎菜さんが一番らしくて好きだなと思います。

 

「キタイダイ」

・極大感情。

・本人作詞。MC単体でも巨大感情だったのにインタビュー読み返したら本当に答え合わせでした。

 

――ほかに作詞した2曲よりも、歌詞が若干前向きに感じました。

夏川私が書いたにしては前向きですね。

一同笑

夏川しかも、ちょっと解決の兆しが見えるという。方向性としてめちゃめちゃ明るいのは合わないなと思っていたのですが、まっすぐ伝えるように歌うから、不満だけじゃ伝わりきらないなと感じたんです。だから、希望が見えるというか、これを聴いた人といっしょに歩んでいけるような曲にしたかったので、少し前向きさを出しました。

いや、マジでこんなん成り上がりミュージシャンみたいな青春エモロックみたいなんでぶん殴られて感情にならんとかサイボーグか?ってなるけど…。ライブハウスで聞きたい、も間違ってないけど体育館のチャチな音響システムで音割れしちゃいそうな所で聞きたいよ。俺は泣くよ。後夜祭と称したのもこれ。

 

「チアミーチアユー」

・ライブ化け。参戦前は一番聞いてなかったと思う。すげえ文脈が乗ってしまった。

 

――経験が活きるのが早い! (『チアミーチアユー』の歌詞を拝見して)これは、『ファーストプロット』と雰囲気がだいぶ違っていますね。

夏川応援ソングらしいメロディーとアレンジで、タイトル通りの応援歌にはなっているんですけど、単純な応援歌というよりは、「私のことも応援してね」、「私も応援できるようになりました」という想いを込めていますね。ダブルミーニングを含めたところもいっぱいあります。ちょうど、TrySailのツアーのリハーサル真っただ中あたりに曲ができあがってきたので、自分でも「大丈夫かな」と思いつつも、「これ、作詞を自分でやるのアリですか?」って聞いちゃって(笑)。

 

「プロットポイント」というライブ、 今までの夏川椎菜さんの軌跡をなぞるのと同時にこれからに向けての馬力を見せつけられました。また、MCでの感情の吐露も、僕らがやっぱり薄々感じていた様々なものを等身大でかつ、粗々とした原初として叫びに乗せてくれたような、そんな感じがします。

 

WENもありましたが、伝えたいものは伝え、歌いたいものはすべて歌ったとして感謝の言葉を述べるに留めて捌けていきました。感情の奔流をすべて予定していたパフォーマンスに乗せ切ったとすれば、それは表現者として本当に幸せなことであると思います。天晴すぎるライブだったし泥臭いとこを我々に見せてくれてありがとうございました。

 

ぼくのこの「ログライン」についてのはじまり、TrySail Live Tour 2019 "The TrySail Odyssey"大阪公演初日だったので。僕のログラインも大阪に始まり大阪に終わったといえます。

 

本当にありがとうございました。そしてお疲れさまでした!

 

引用インタビュー記事等

www.famitsu.com

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